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経済・財政時事の論点

ガソリン税の暫定税率を廃止すべきか

更新 2026-06-15AIにより自動生成・整理

この論点の背景

1974年に2年間の時限措置として導入されたガソリン税の暫定税率(1リットルあたり25.1円上乗せ)は50年以上延長を繰り返した。物価高騰を背景に野党各党が廃止を強く求め、2025年10月に与野党6党合意で同年12月31日廃止が決定。年1.5兆円規模の税収減と代替財源・環境政策への影響をめぐる議論が続いている。

争点ではない、共有された事実

  • ガソリン税(揮発油税+地方揮発油税)の暫定税率は1974年(昭和49年)に2年間の時限措置として導入され、以後50年以上にわたり延長されてきた。
  • 暫定税率は1リットルあたり25.1円で、廃止前の合計税率(本則税率28.7円+暫定25.1円)は約53.8円/Lだった。
  • 2025年10月、与野党6党(自民党・公明党・立憲民主党・国民民主党・日本維新の会・日本共産党)の実務者合意により、ガソリン税暫定税率を2025年12月31日に廃止することが決定した。
  • 国立環境研究所の試算(2025年)では、暫定税率廃止により2030年のCO2排出量が約610万トン増加すると推計されている。
  • 暫定税率廃止に伴う国・地方の税収減は合計で年間約1.5兆円と見込まれており、代替財源として法人税の租税特別措置見直し等が検討されているが、具体策は確定していない。

それぞれの立場(対等に提示しています)

暫定税率は廃止すべき

物価高騰下で家計・物流・地方経済を恒久的に支援すべきであり、50年以上続いた「暫定」課税はその正当性を失っている。

この立場の主な根拠

  • 1リットルあたり25.1円の削減により年間の世帯負担が約4,900円軽減され、公共交通機関が乏しい地方住民や低所得世帯の生活防衛に直結する。
  • 物流コスト低下を通じて食料品・日用品など広範な物価上昇圧力を緩和し、経済全体にプラスの波及効果をもたらす。
  • 「暫定」として50年以上課税し続けることは立法の当初の趣旨から著しく乖離しており、税制の誠実性・予見可能性の観点から廃止が妥当である。

この立場への主な反論・懸念

  • 年間約1.5兆円の恒久的な税収減が生じるが、代替財源の具体策が未確定のまま廃止を先行させると財政悪化が長期化するリスクがある。
  • ガソリン消費量に比例して恩恵が分配されるため、車を多く使う高所得者に相対的に大きな減税効果が及び、低所得層への再分配効果は限定的との指摘がある。
  • ガソリン価格の引き下げは化石燃料消費の促進につながり、CO2排出増加を通じてカーボンニュートラル目標の達成を阻害する可能性がある。

暫定税率は維持すべき

年1.5兆円の財政悪化とCO2排出増リスクを踏まえると、税収を維持しつつ低所得層への給付など別の手段で生活支援を行うべきである。

この立場の主な根拠

  • 年1.5兆円規模の恒久的な税収減は社会保障・インフラ整備の財源を圧迫し、将来世代への財政負担を拡大させる。
  • 国立環境研究所の試算では廃止によりCO2排出が2030年に約610万トン増えるとされ、日本のカーボンニュートラル目標と整合しない。
  • 同額の財源を低所得層への給付金や課税最低限の引き上げに充てるほうが、ガソリン消費に依存しない生活支援策として再分配効率が高い。

この立場への主な反論・懸念

  • 物価高騰が続く中で暫定税率を維持すれば、特に地方の低所得層・中小事業者が受けるべき負担軽減の機会を逃すことになる。
  • 「暫定」が50年以上継続してきた事実は税制への信頼を損ない、課税根拠の透明性の観点から現状維持を説明することが困難になっている。
  • 補助金方式による価格支持を継続することは市場を歪め、財政的にも非効率な支出構造を固定化するとの批判がある。

廃止を評価しつつ代替財源・環境政策の整備を優先すべき

暫定税率廃止の方向性は支持しつつも、財政悪化とCO2排出増を最小化するため、カーボンプライシングや走行距離課税など代替制度の早期整備が不可欠とする立場。

この立場の主な根拠

  • 暫定税率廃止で生じた「事実上のカーボンプライシング」の空白を、正式な炭素税・排出権取引制度で補えば、環境政策の一貫性を保ちながら財源を確保できる。
  • EV普及に伴いガソリン税収は構造的に減少していく見通しがあり、走行距離課税など新たな道路財源の仕組みへの移行を議論する契機として活用できる。

この立場への主な反論・懸念

  • 炭素税等の新制度導入には政治的合意形成に時間を要するため、代替財源が整う前に廃止を先行させると財政的空白が長期化するリスクがある。
  • 複数の制度変更を同時並行で進めることで、家計・事業者が税負担の全体像を把握しにくくなり、政策の透明性が損なわれる可能性がある。

各政党の立場

公約・国会答弁など公開情報に基づく事実として整理しています。党内で意見が分かれる場合は その旨を注記しています。情勢により変わるため、最終更新日(2026-06-15)時点の情報です。

暫定税率は廃止すべき に近い立場

廃止を評価しつつ代替財源・環境政策の整備を優先すべき に近い立場

  • 自由民主党当初は財源確保を優先し慎重な立場だったが、2025年10月に野党の要求を受け入れ与野党6党合意でガソリン税暫定税率の12月31日廃止に合意。法人税の租税特別措置見直しや高所得者への課税見直しによる代替財源確保を年末までに決定する方針を示したが、具体策は継続検討中。出典:自由民主党「ガソリン減税年内実施へ与野党6党が合意」

参考・出典

みんなの意見

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